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2009.09.22

TELEMARK SKI :滑りのカタチ

昨日、とあるお客さんとした話。

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・・・(前に)足を出す。

・・・(後ろに)足を引く。

結果のカタチは同じように見えても運動の質が両者は異なる。
「歩くように滑る」と良く言われるテレマーク、そういう意味では、やはり足は前に出すのが腑に落ちるな。もちろん、自由に滑るのは大切。とはいえ、動きが硬く見えたり(←スタイリッシュではない)、疲れが多かったり(←無駄な力が多い)、というのはやはり考え物ではないかと。その特異な風貌から「卍テレマーク」と揶揄されるのもあったっけ。

話を戻して、(後ろに)足を引くと・・・


板の滑走面にかようなダメージを与えたりする人も多いのです。
これはチューンナップでお持込頂いたスキー。石を踏んだりしたキズではない…では何のキズ?

答えは、自分のバインディング。

足を引く動作、更にスタンス幅(縦ではなく横方向ね)が狭い場合、もう片方のバインディングのトゥピースに“スキーを乗り上げてしまって”こうなったのです。当然、インサイドのトゥピース~スキートップにかけて見受けられます。
自分の板をチェックしてグニュグニュとしたイヤラシイキズ、これがあれば滑りのカタチを一度考えてみても良いでしょう。どんなカタチで滑ろうが自由なんだとしても、普通に滑っていて道具にダメージを与える、というのはやはり考えもの。これは自転車でも車でもオートバイでも…そう、どんな乗り物でも言えるでしょう。乗り物に不要なダメージを与えない、これは上達の基本。楽器もそうかな。何でもそうだが上達するのには、やはり自分なりの努力は必要だし。テキトーにやっているとテキトーな滑りで終ってしまうしね。もちろんレールやらパークやらでは話が全く別なのは言うまでもないこと。

幅広いスキーになって、細いスキーの時より更に“乗り上げ易く”なったと言えます。なぜなら金具幅(トゥピース幅)とスキー幅が同じ、あるいはスキー幅がそれを上回るから金具にブロックされず、簡単に逆足に乗り上げてしまうから。

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有名ライダーたちの滑りがカタログや誌面で多く見られる時期になりました。個性豊かなそれぞれのスタイルで魅了してくれる彼ら、それを観るのは実に楽しい。でも、せっかくなら“カタチの裏側に潜む見逃しがちなポイント”、これをじっくり考えてみるのも良いでしょう。そうして見ると実は案外たいした事の無い「写り手」も紛れ込んでいるのに気付くと思います。言い過ぎ?いやいや、だってね~「素人じゃないんだから、もうちょっとマシな滑りにはならんのかいな」と思ってしまうヤツが幾つかあったもんだからさ。逆に凄い滑り手には思わず「凄げぇ~!」と、もう感嘆するする。

良い滑り手を選んで、その良い滑りを参考にする。ダメなのはだめ。なんでもそうでしょ。

F.K.D!

(追記)
もちろん、コブなどではピボットターン(と言うのかな?)、要は点で瞬時にターンをする必要に迫られる場合もあって、そういう場合には上記にような「引く」という動作もありです。ここのところは「絶対いつも全てにおいて」ではありませんので念のため。あくまでも状況に応じて、という事ですね。

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